好待遇の職場で働きたいというのは看護師がよく望むことであり、そのために転職を行う傾向も生まれてきている。看護師は市場が広くて募集も多いことから、自分の望んでいる待遇を提示している職場を探しやすい状況があるのは確かである。

しかし、一度の転職で望む待遇の職場で満足して働けるようになることはあまり多くはない。むしろ、一度転職したけれど満足できずに転職を繰り返すケースの方が多くなっているのが現状である。二度の転職で止められる人も少なくないが、三度や四度の転職をしてようやく落ち着き先を見つけ出す看護師も多い。このように転職回数を増やし続けてしまうのは、好待遇の求人に目移りしてすぐに応募してしまっているからである。

人材の募集が急務になっている現場が多いため、待遇を少しでも良くして看護師を獲得しようと求人の内容を充実させる傾向は強いようだ。結果として今よりも良い待遇の求人は見つけやすく、それに目移りしてしまってすぐに転職を決断してしまうのである。それが功を奏して最終的に落ち着き先を見つけることが多いが、転職してから不満点があるのに気づいてまた転職を検討するようになりやすい。

求人が多いからと安直に決めてしまっているのが問題であり、もう少し慎重に現場の状況を把握してから転職すれば転職回数を無駄に増やすことにはならない。しかし、それに気づくのは何度か転職をしてからのことであり、三度以上の転職をする看護師が増える要因としては大きい。この他にも転職回数が多い人が知っておくことはたくさんあるため、事前にチェックしておくと良いだろう。